日本エネルギー会議

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寺田証言を読みましたか(4)

最近読んだものの中で大変重要だと思ったのが、福島第一原発の事故当時、総理補佐官だった寺田氏が書いた事故対応に関する証言。私の得た感想と得られたヒントの第4回です。証言そのものを併せてお読みになるにはハフポストの下記サイトでお読みください。
ハフィントンポスト

以下は第四章に関して私の感想と得られたヒントなど

各組織がそれぞれの部屋に別れて対応作業をする場合には、情報共有のための画面のようなものが必要となるが、それらは準備されているのか。しかし、通信遮断に備えてのホワイトボードやコピー機もなくすことは出来ない。

何故、東電関係者が「ベントは複数あっていつでも出来る」と言って、後で出来ずに狼狽したのか。当事者に能力がないことは重大な問題であり、この点事故後の見直しはされたのか確認するべき。原因は現場的センスがなかったのか、それとも危機を矮小化しようとする意図だったのか解明する必要がある。

機器の構造や性能に最も詳しい原子炉メーカーの事故対応時の位置づけと役割を検討する必要。法律に事故発生の際の役割や責任を定めておくべき。

今回いずれの号機も容器の爆発はなかった。それは何故か、爆発はしないようになっているのではないか。爆発のための条件は何か。少しでも弱いところがあればそこから中の蒸気や気体が抜けるのではないかなどを解明し、設計や製作に反映する必要がある。

東電はあきらかに撤退を決めていたのではないか。(現場はわからないが少なくとも本店幹部は)関係者の証言を取ること、あるいは公開することで真実を明らかにする必要がある。東電幹部はもし死傷者が出た場合の会社としての責任問題を意識していた可能性が高い。災害の拡大を防ぐために少数の現場当事者の命を危険にさらすことをどのように判断すればよいか、公務員の場合、民間人の場合、どのような根拠を元に業務命令を出すか、あらかじめ契約をしておくのか、本人の了解は取るのか、補償や保険の問題はどうするのかなど検討課題が多い。

注水車や電源車の燃料の問題によって、対応が一点集中で前後、周囲について誰もが考えていないことがわかる。今後、事故訓練、避難訓練においても水や燃料や交代要員の確保が出来て継続的な作業が出来るようになっているかの確認が必要。注水車のガソリンの手配を官邸で検討しているなど、滑稽に思えるほどひどい混乱状態であったことがわかる。

吉田所長もいぶかった「注水再開を東電が発表しない理由」は何だったかを調べる必要がある。

輿石参院会長に対する寺田氏の憤りは切実。政治家の資質をどうやって上げるかは有権者一人一人の責任である。

これらについて事故後いままでに改善された事実をご存知であれば、お教えいただきたい。                       (つづく) 

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