日本エネルギー会議

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日本人は何故原発が嫌いなのか(1)

アンケート調査によると現在、日本人の多くが原発に否定的だ。この傾向は原発導入初期を除いて以前からあったが、福島第一原発の事故以降は世論として定着しつつある。2014年4月に発表された国のエネルギー基本計画にも「原発依存度については、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させる」と記されている。

原発の関係者は依然として日本人の原発嫌いの真実の姿を捉えようとはせず、日本にとっての原発の必要性の主張を繰り返すのみである。『孫子』に「彼を知り己を知れば百戦危うからず」とあるが、原発関係者は彼も己も知らなければ、これからも困難が続く。本稿では原発の関係者が知っておくべき脱原発を志向する人たちの考え方を分類、分析するとともに、今後の予想される展望を明らかにしたい。

脱原発を主張する人たちが原発を嫌っている理由はさまざまだ。それらは必ずしも論理的ではなく感情的であり、不勉強の結果であるものもある。しかし、それを指摘するだけでなく、何故そうなるか、そうなったかも知ることが大切である。
嫌う理由は大きく分けて次のようなものだ。

・古代から続くアミニズムが底流にある日本的世界観
・科学的思考に対する日本人の複雑な受け止め方 
・イデオロギー闘争の影響、体制批判への賛同、世直し願望
・理想を追求したがる傾向、美意識の下で鬱積した気持ちの解消
・過去の学校や家庭における原子力に関する教育
・原爆、被曝事故、過酷事故により定着した恐怖感、核の特別視

このように多くの理由があるのは、原発がさまざまに異なる面を持ち、原発への距離も人によって異なっていることを表している。各理由が相互に影響していることも原発反対が社会現象であることによるものだ。

次回からは各理由についてさらに詳細に内容を検討するとともに、どのようなかたちで原発嫌い、原発拒否につながっているか、そして他の理由にどのように影響しているかを分析する。

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