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町政懇談会の様子(1)

平成28年度の富岡町町政懇談会がいわき市や郡山市で開催されている。今回、郡山市の奥羽大学の講義室を借りて行われた懇談会に参加したので状況を書くこととする。この懇談会は全町民が避難して以降、各地で定期的に開催されており、地方紙やテレビのローカルニュースでも報じられているが、雰囲気が伝わるような報道内容は少ない。

富岡町の全人口は約13000人。現在、郡山市とその周辺には3500人が避難しているが、本日参加した町民はわずか60人。以前は「ビッグパレットふくしま」で午前午後に行われ、数百人単位の参加者があったが、最近では数十人で、ひな壇の町長以下富岡町の幹部職員と国の役人あわせて50人とおなじ程度。前回の参加者はこれより少なかったが、今回は来春の一部区域解除を控えて若干関心が高くなったようだ。

参加した町民はほとんどが高齢で若い人は数えるほどしかいなかった。女性が三分の一。また、参加者の顔ぶれが固定化しはじめている。町民の関心は薄れ、モノ申したい人が中心である。

会場は大学の階段講義室。体育館のような会場であると参加した町民は平場で、主催者側がそれを壇上から見下ろすような格好になるが、講義室であると主催者側のいるステージを町民が見下ろすようになる。このケースだと主催者側が町民側から圧力を受ける雰囲気になるから不思議だ。壇上は全員が紺色のスーツ姿、住民はばらばらの普段着というのも異様といえば異様。以前は町側も現場作業服であったように記憶する。

懇談会は10時開始で12時まで。町長開会挨拶、町と国からの資料説明が45分。その後質疑が行われたのはいつもどおりだが、司会者によって質疑が打ち切られたのは12時20分だった。
(町長挨拶) 
・昨年作成した復興計画に基づいて来年4月の区域指定解除(帰還困難区域を除く)を予定している。現在、ガソリンスタンドとコンビニが営業している。先月1日に現地に町立の診療所が完成した。今月25日に複合的な商業施設が営業を開始する。ドラッグストアも加わることになった。復旧するJR富岡駅前に地元資本のホテルが計画され先日着工した。駅近くに復興住宅50戸を建設中で、現在入居者を募集している。4月には入居出来る。双葉郡の救急医療の要である県立ふたば医療センターを富岡町に造ることになった。避難を続けざるを得ない人にも支援を続ける。そのためのプランを作成した。本日は大いに意見交換をしたい。
盛りだくさんではあるが、目新しい内容はなく、町長が自らの成果を誇ったような印象で、挨拶終了時に会場の町民からの拍手はまばらですぐに消えた。
(国の対策本部からの挨拶)
避難開始から5年半が経過した。解除に向けての住民の準備宿泊がスタートした。町の帰町委員会からは「帰還の条件は整いつつある」との評価を頂いている。先日、町議会、区長会で国から来年1月に解除することを提案したが、いろいろな(反対する)意見をいただいた。国としてはこれらを参考にして決めたいと考えている。
この挨拶に対して会場からの拍手はなかった。
(町の企画課長と復興推進課長の話)
・町としてはあくまで来年1月ではなく4月に解除をしたい。
・解除後に帰還するかしないかは個人の考え。町として強制をするものではない。
・解除の決定は環境やインフラなどの帰還条件を慎重に評価してから。
・今回解除しない帰還困難区域についても時間がかかるが、必ず再生する。
・町は被曝について自然放射線プラス1ミリシーベルト/年を目標としている。そのため、フォローアップ除染をしてもらう。また、居住区域近くの森林についても除染を国に要請している。

次回は質疑のうち主な論点について紹介する。            
(つづく)

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