日本エネルギー会議

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フェイクニュース

 先日、東京電力福島第一原発3号機で狭い通路で作業をしていた作業員の服がスイッチレバーにひっかかり、レバーが動いてポンプが停止し原子炉注水が1時間止まるというトラブルがあった。
 警報が鳴ったが、作業員が点検で鳴ったものと誤認して対応をとっていなかった。この日、原発内の各種の計器類の警報の点検が行われており、建屋内では警報が何度も鳴っていた。点検担当の作業員がポンプ停止の警報が鳴った際、点検かどうかの確認をしないまま「点検による警報」と勝手に判断してしまったようだ。
 訓練を本当だと思い込む場合も時々あるが、この例のように本当に起きているのに訓練と思い違いすることもある。太平洋戦争開戦時の真珠湾のアメリカ軍がそうだった。フェイクニュースは気をつけなくてはならない。
 嘘だと思えても万一を考えて行動するのはしかたがないことだが、一時的にせよ大混乱する。テロリストがフェイクニュースを使って社会的混乱を起こし、それにつけこまれるストーリーも考えておく必要がある。
 混乱に乗じて中央制御室などに入り込まれ、逆に本当に破壊行為をされる恐れがある。緊急時ともなればゲートを開放して中にいる人を逃すことになっている。そこに外から侵入することは簡単だ。
 福島第一原発の事故でも原子炉水位が計器の故障で正しく表示されていなかったが、現場も本店も何時間もそれを見破れずにいて必要な処置をするタイミングを逸してしまった。これも一種のフェイクニュースだ。
 いくつかの情報を比較してつじつまの合わないものについて疑いを持つという訓練をしなくてはならない。フランスのアレバの事故対応チームはそのような訓練を盛んに行っていたのを見学したことがある。日本でも原子力規制委員会の対応チームは同様の訓練をやっておく必要がある。 

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