日本エネルギー会議

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異常気象と再生可能エネルギー

 温暖化が引き起こす世界各地の異常気象は、二酸化炭素濃度の上昇につれ、その頻度や激しさを年々強めており、巨大な台風やハリケーンに伴う強風や高潮は毎年のように記録更新をしている。近年起きている集中豪雨は温帯であっても熱帯のような降り方で、かつてない規模の河川の氾濫や崖崩れによって多くの人命を奪い、地域の社会インフラを破壊している。
 再生可能エネルギーの中心である太陽光発電設備や風力発電設備は、頑丈な構造物である水力発電のダムや原発などと比べ極めて脆弱である。2015年に茨城県常総市で起きた鬼怒川の氾濫の際、大規模な太陽光発電設備が流されてしまい無残な姿を晒した。
 この事例は太陽光発電設備を設置するため前年に行われた土手付近の掘削工事が水害の原因ではないかと専門家が指摘したことで大きく取り上げられた。この例は洪水で設備が根こそぎ流されたものだが、被害としては強い台風でバネルが飛ばされる例がより一般的である。日本において太陽光発電システムは、JIS規格やIEC規格にもとづき風速60メートルの強風にも耐えられるように設計されているが、それ以上の強風は近年各地で数多く観測されている。
 太陽光発電とともに再生可能エネルギーの双璧である風力発電所は風を利用しているだけに強風に耐えられるように作られているように思えるが、全国各地で羽が破壊されミサイルとなって飛んだり、塔が途中から折れたりする事故が頻発している。宮古島の例では、風速60メートルに耐えられるように作られた設備が、最大瞬間風速90メートル(沖縄電力の発表)の想定外の風により倒壊した。
 風力発電所の場合は沖縄などで台風の前にマストを地上に倒して台風をやり過ごす形のものも試作されたり、洋上風力発電所では外洋の風や波に耐えられる設計がされたりしているが、一般的には異常気象に対する特別の対策が取られてはいない。
 IAEは2040年に世界の発電量の60パーセントが再生可能エネルギーと予測しており、異常気象による再生可能エネルギー設備の破壊が世界の電力供給に与えるダメージは途轍もないものとなろう。

下の写真は参考まで 百聞は一見に如かず






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