日本エネルギー会議

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もり・かけ疑惑 

 国会はいつになく与野党の激しい攻防が繰り返され閉会したが、安倍内閣の支持率はこのところ10ポイント以上も低下した。原因は森友学園、加計学園と安倍首相のお友達関係によって行政が捻じ曲げられたのではないかという「もり・かけ疑惑」だった。
 証人の発言や文書などの真偽をめぐってのやり取りがあったが、世論調査の結果によれば、国民の多くは政府が嘘をついていると見たようだ。テレビのニュースショーのコメンテーターも「あまりに強引なやり方や強い否定をすればするほど、国民は政府が何か隠しているのではと思ってしまう」とコメントしていた。
 原発による発電コストの問題も従来から同じような目で見られている。政府はエネルギー基本計画策定にあたって原発を一番安い電気として「重要なベースロード電源」と位置づけたのだが、反対派はこれを作られた数字と批判している。
 国民からすればどちらかが嘘を言っていると思うだろう。さらに海外からは相次ぐ原発からの廃止や撤退の原因は原発のコストが高くなってしまったからだとのニュースが伝わってくる。
 政府や電力会社は次のような点を「しっかり丁寧に説明していく」必要があるようだ。

・原発の発電コストにはバックエンド費用や交付金がどこまで入っているのか。
・原発の稼働率をどのくらいに見ているのか。実績はどうなのか。
・現存の原発の話なのか、それとも新規建設の話なのか。
・発電端の話なのかそれとも送電先で消費者が使う際の話なのか。
・福島第一原発の事故処理の費用、新基準適合のための工事費はどの程度入っているのか。今まで要した費用なのか、将来分はどうするのか。
・40年を超える運転をした場合は、コストはどうなるのか。
・机上の計算ではなく、実際には日本や各国の原発の実績に基づくコストはどうだったのか。また、発電所各号機毎の発電コストはどの程度差があるのか。
・それぞれの電源は中長期的にはコストはどのようになると予想しているのか。
・再生可能エネルギーのコストに関し、その不安定さをカバーするための蓄電池や火力発電などの費用は入っているのか。
・海外の再生可能エネルギーは安いのに日本では何故高いのか。

  従来、総括原価方式で出したコストに再生可能エネルギーの課徴金、燃料調整費、電源開発促進税をプラスして請求額が示されてきたが、今後は各電源、特に原発に関してしっかりしたコスト分析と今後の見通しを明らかにしなければ、原発支持のポイントは福島第一原発の事故以来下がったままで、不支持が支持を上回り続けるだろう。

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