日本エネルギー会議

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自由化にマッチしない契約

 自宅を改築して断熱エコハウスとし、屋根上に太陽光パネルを載せ、車を電気自動車に変えて、省エネ、節電のライフスタイルに変えることが出来るのは恵まれたお金持ちであり、一般大衆にはなかなか手の届かないものだ。
 今のところゼロエネルギーハウス(ZEH)に住むお金持ちは、自分が必要な時だけ電力会社から供給を受け、少ない電気料金しか払わない。大手電力会社は火力発電所などでその電気をいつでも供給出来るように準備しておかなくてはならず、そのコストは他の多数の消費者に押し付けられている。
 本来、大手電力会社と電線をつないでいる限り基本料金は支払わねばならず、必ずしもただ乗りだとは言えないが、今の契約は明らかに地域独占、総括原価方式時代の遺物である。電力自由化後はユニバーサルサービスにこだわる必要はないので、大手電力会社は必要な時だけ電気を買うような客に対しては市場原理に基づいて売電価格を高額にすればよい。
 そうなればその客は完全に電力網から離脱(オフグリッド)するか、万一の場合は高い電気を買う覚悟をするかの判断をしなければならなくなる。
 大手電力会社は過去のユニバーサルサービスの影響を引きずっている今の料金体系を早急に是正するべきだ。市場原理とユニバーサルサービスの考え方は根本的には相容れない。自由化後は電力会社に料金体系を直されても消費者は購入先について自由だから文句は言えない。
 大手電力も新電力も今やいろいろなプランを揃えて顧客の囲い込みに走っている。時々購入する客にも安値で売っていれば当然利益が減るか競争力が弱くなる。それでも金持ちの顧客をつなぎ止めたいのかはそれぞれの経営判断である。
 では、契約内容が電力自由化にふさわしいものになったから大手電力会社はすっかり安心出来るかといえばそうでもない。厳しい条件の契約を示されれば、再生可能エネルギーを使う側は、なるべく高価な非常用の電気を使わないで済むような工夫をしてくるからだ。
 例えば、非常用の電気があまりにも高価になれば、蓄電池を追加したり、エネファームのような機器を備え付け非常用電源の役割をさせたりするなどさまざまな工夫をすることが考えられる。

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