日本エネルギー会議

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東京都のネガワット作戦

 クールビズの元祖小池知事がトップの東京都は、今年の7月に家庭の白熱電球とLED電球を無償交換する事業を開始した。地域の協力家電店(約800店)に、家庭で使用中の白熱電球を2個以上持っていくと、LED電球1個と交換できる。都内のエネルギー消費の3分の1を占める家庭部門の省エネを図る狙いだ。
 交換を行えるのは都内に住所を有する人で、交換は一人1回までとなっている。家庭の省エネを目的としているので法人や自治会などで使用している白熱電球は交換の対象外だ。
 東京都はこの事業の開始にあたり、100万個のLED電球を用意した。総事業費15億円で、60ワットの白熱電球100万個がLED電球に置き換わると、電気料金は年間で23億4000万円の削減、CO2削減効果は年間約4.4万トンを想定している。LED電球は長寿命だからネガワット効果も長続きする。
 一方、東京電力から見れば、毎年23億4000万円の売上減少となる。ただし、需要ピークを考えれば電源容量を減らせるので東京電力にもメリットもある。他の道府県も大いに見習うべきだ。
 福島県では福島第一原発の事故後に「再生可能エネルギーにより2040年にエネルギー自給率100パーセント」を目標にした計画をスタートし、現在既に30パーセントを達成。最近では全国の自治体がエネルギーの地産地消に熱心になっている。
 その電源は水力発電を含めた再生可能エネルギーが中心だが、東京都のようにネガワット作戦も併せて取ることでより早く自給率が向上する。自給率100パーセントの先には電力の移出県となり、固定価格買い上げ制度(FIT)も活用して電力の売上げを自治体の収入源にしようとする狙いも見えてくる。
 こうした動きは、もともと再生可能エネルギーの立ち上がりとともにヨーロッパで見られたが、日本でも電力需給に関して自治体の影響力は年々増大しており、電力会社もその行方を注視せざるを得なくなっている。

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