日本エネルギー会議

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2019年問題

 日本における住宅用太陽光発電の余剰電力買取り制度は2009年にスタートし、もうすぐ10年を迎えその時点で高値(キロワットアワー48円)の買取は終了する。その年以降も余剰電力は発生するのでそれをどうするかというのが2019年問題だ。
 2012年には買取価格は42円になり、現在は30円を切っているが、これまでは高値で買ったための市場価格との差額は賦課金として積もり積もって巨額になり負担が一般消費者にふりかかっている。
 太陽光発電設備は10年程度では出力はそれほど衰えない(住宅用太陽光発電設備を売っている家電量販店の話では制御機器は15年で交換が必要であるが、国産ソーラーパネルはあまり性能が落ちないようだ)ので、自家消費する以外の余剰は「蓄電池を買ってそれに貯めて夜間に使う」か、「安値でも電力会社や新電力に買い取ってもらう」ことになる。
 その頃には蓄電池が出回るはずだが、高ければ追加投資を避けて後者を選択する人も多いと思われる。電力会社も自社で発電するより安ければ、その分だけ火力発電所の燃料費が節約出来るので買い入れを行うだろう。
 政策的には、買取り期間終了後にも余剰電力を電力会社に売り渡す場合は、キロワットアワー当たり2円~4円程度を取引金額から徴収して、巨額になった賦課金の負担軽減に当ててもらうことが考えられる。
 最近では買取価格が下がったため以前のような大きな賦課金にはならないが、それでも2009年以来、累積した賦課金総額はしばらく大きなままだ。買取り期間が終了しても、太陽光発電設備をつけている人は賦課金の負担が少ないため、賦課金の一部を負担してもらってもいいのではないか。
 一方、メガソーラーなど再生可能エネルギー事業で太陽光発電をしている事業者は20年という長期契約で買取りが保証されている。最近では系統を乱すまでに再生可能エネルギーが成長したため、北海道などではメガソーラーを建設し系統に接続するには蓄電池を併設することを条件にされている。
 これも先行した事業者と不公平感がある。そこで、蓄電池を併設していないメガソーラー事業者に、これから売上の一部を賦課金削減のために徴収するようにしてはどうか。
 日本の再生可能エネルギー育成政策は、先を急ぐあまり目先の効く個人や事業者に過剰な利益を与えてしまい、そのつけを消費者が負担するという構図になってしまった。その是正を、2019年問題を契機に実施するべきではないか。

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