日本エネルギー会議

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戦争調査会と原発事故原因の探求(8)

 福島第一原発の事故に関する調査会の第一から第六までの部会は、我が国への原発導入時から福島第一原発の事故に至る間、いかにして事故の下地がつくりあげられたかを調査する。前回までで、各部会で報告されるであろう内容の概略を示した。
 戦争調査会の報告の最後においては、日米開戦に至るまでの間、開戦の回避が出来た可能性のあった機会について調査分析した結果を示している。もちろん、実際には開戦に至ってしまったので、その機会はすべて逃しているが、なぜ逃してしまったのかの考察は後の世の参考になる。福島第一原発の事故についても、事故以前に事故を避けられる機会がなかったか、なぜ逃してしまったかを検討することが必要だ。

① 東京電力など電力会社がアメリカ製軽水炉導入を検討した段階 (1955頃)

② 原発に関する省庁の体制、原子炉規制法などを検討した段階 (1957頃)

③ 東京電力が福島第一原発の基本設計や立地の海抜を検討した段階 (1960頃)

④ 国が福島第一原発の安全審査を行う段階 (1966)

⑤ 発電所員が福島第一原発の電源室の水没の危険性に気づいた段階 (1971以降)

⑥ アメリカのスリーマイル島原発で過酷事故が起きた段階 (1979)

⑦ アメリカの原子力規制委員会が各原発に対し4~8時間の完全な交流電源喪失に耐えられるよう要求した段階 (1988)

⑧ フランスのルブレイエ原発が洪水により一部の電源を喪失。欧州各国で規制当局が深刻な外部事象に対する発電所の防護策の強化を指示した段階 (1999)

⑨ 原子力安全委員会、原子力安全・保安院の体制が作られた段階 (2001)

⑩ 原子力安全・保安院が東京電力の事故訓練計画を審査した段階 (2001以降)

⑪ 欧米が原発のテロ対策を開始。アメリカの原子力規制委員会が各原発にテロ対策を指示した段階 (2001)

⑫ 台湾の原発で長時間の外部電源喪失事態があったことを知った段階 (2001)

⑬ IAEAが原発での洪水対策について安全指針を策定。さらにスマトラ沖地震、大津波で指針を改定し、津波リスクの評価と対策強化を促した段階 (2003,2004)

⑭ 国内の原発で臨界事故が発生した段階 (1999発生、2007発覚)

⑮ 東京電力柏崎刈羽原発が中越沖地震で被災した段階 (2007)

⑯ 産総研が貞観津波の研究結果により警告を発した段階 (2008,2009)

⑰ 東京電力社内で津波の高さの試算を出した段階 (2008)

⑱ 日本原電東海第二が津波対策を実施すると東京電力が知った段階 (2010)

⑲ 福島第一原発1号機で津波により全電源喪失が起きた段階 (2011)

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