日本エネルギー会議

  • 設立趣旨
  • お問合せ

ガソリンスタンドに長蛇の列

 未明の震度6強の地震で北海道が大変なことになっている。朝から水や食料を求めて列を作る人々の姿がテレビに映されていたが、ガソリンスタンドにも長蛇の列が出来ていた。レポーターはガソリンスタンドが停電のために地下タンクにガソリンが大量にあっても営業出来なくなったが、このガソリンスタンドは自家発電装置を持っていたため、給油ポンプを回すことができる数少ないガソリンスタンドであることから長い列が出来ていると語っていた。
 
 私も3.11の時にガソリンのことで貴重な経験をした。大地震の場合、地震が発生するやいなや停電になる。地震がいったん落ち着くと人々はマイカーを満タンにするべくガソリンスタンドに殺到したが、どのガソリンスタンドも停電で給油停止だった。私もガソリンを求めてさまよった挙句、国道沿いで唯一営業しているガソリンスタンドを見つけて並んで満タンにした。このガソリンスタンドはポンプを手回しすることで給油を続けていたのだ。これは翌日の原発事故による避難指示が出た時に大変役立ち、おかげでマイカーを放置せずに最低限の物を持って渋滞する道路を走って100キロ先まで避難が出来た。

 災害時、マイカーは家族にとって遠方に避難するだけでなく、当初の避難生活を支える住居であり、冷暖房装置、照明器具でもある。特に地方では車がなければ行動が限られてしまう。避難の際の道路渋滞も問題であるが、その場合であってもガソリン残量は最も気になるところだ。日頃からマイカーを満タンにしておくように心がけることも必要だが、いつも満タンというわけにはいかない。
長蛇の列が出来たガソリンスタンドはすぐに地下タンクの貯蔵量が底をつく。そのためには全部のスタンドが停電になっても給油を続けることが出来るようにしておくことが重要だ。原発立地自治体にとどまらず、全国の自治体や石油業界は、万一に備えてガソリンスタンドに非常用電源を設置するように指導するべきである。

 大地震や津波は製油所、タンクローリー、道路、備蓄タンクなど供給ルートにも大きな打撃を与える。被災地には必要なガソリンや灯油が届かなくなる。福島の場合は、関東以西からガソリンを届けようとしたが原発事故のために運転手が福島に向かってくれないということもあった。マイカーだけでなく、バス、パトカー、救急車、作業用重機などの緊急車両もガソリンや軽油などがなくては活動が出来ない。非常用発電機も重油がなくては発電が続けられない。今回の大地震はエネルギー供給面で反省材料がたくさんある。

  • データベース室
  • エネルギーとは?
  • 世界と日本のエネルギー
  • 原子力の論点
  • 放射線と健康
Facebook Twitter