日本エネルギー会議

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365日の繰り返し効果

福島県で暮らしていると、テレビでNHKニュースの5分前に天気予報が流れたあとに「各地の放射線量」と「福島第一原発周辺の海中の放射線量」がマップとナレーションで紹介される。ここ数年毎日同じアナウンスなので「続いて双葉郡の値。最大値と最小値の差は大きくなっています」「詳しいデータは東京電力や原子力規制委員会のホームページで確認することができます」など、すっかりセリフを覚えてしまった。民放局でも表示しているところがある。このおかげで放射線に対する県民の知識と相場観は定着した。県民は事故から8年経って低い値しか示さなくなった固定モニタリング装置の撤去にいまだに反対しているとはいえ、かつての放射線に対する恐怖感はかなり払拭されている。 

天気予報は全国で一番多く放送されている番組だが、毎回気象情報士があれこれ説明するので、ほとんどの人が天気予報の基礎的知識について詳しく知っている。台風は高気圧のまわりを回って日本列島に近づく。冬になれば冬将軍と呼ばれる冷たい空気が南下してくると寒さが厳しくなり大雪が降る、フェーン現象はどのようにして起きるなど、誰もが知識として備わっている。

この方法でエネルギーのことを全国の人々に理解してもらえないか。電力の安定供給の重要性を意識してもらい、その中で原子力を含めた各電源についての理解を浸透してもらうのだ。それには天気予報や放射線量のようにガソリンの価格、化石燃料の電力の価格、電力需給の状況を毎日繰り返し報じる。特に夏場など予備率を毎日出す。

各電源のシェアも毎日発表すれば、現状は火力発電に過度に依存していることがわかるし、最近増えつつある太陽光発電による発電量の変化が気象条件と密接であることもわかる。気温と同じように、二酸化炭素排出量や目標達成度も毎日発表する。これによって人々に日々の変化、昨年同時期との差も見てもらう。

最近のような異常気象を何度も体験すれば人々の意識も大きく変わる。これは温暖化防止のためには再生可能エネルギーや原発のように二酸化炭素を出さないエネルギー源を増やさねばならないとの声につながる。再生可能エネルギー推進のみを叫び、原発にはまったく否定的な人々もいるが、それはそれで良いのではないか。再生可能エネルギーがもっと安価に安定的になるよう努力してもらうのはなんら問題がないからだ。

要は、365日、人々に繰り返しエネルギーや環境問題、そして電力需給の実態に関する知識を一般常識化してもらうことで、これからのエネルギーの選択にあたって冷静に正しい判断が出来るようにするということだ。

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