日本エネルギー会議

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社会の破滅につながる風潮

先月、日本マグドナルドが客を惑わす広告宣伝をしたかどで、消費者庁から2171万円の課徴金をかけられた。テレビコマーシャルやポスターで、ローストビーフバーガーが成形肉なのにブロック肉をスライスする画像を使い、羊頭狗肉を地で行った。同社は記者会見で「誤解を招く表現をしたことをお詫びする」、「より分かりやすい情報の提供に努める」としたが、これこそとんでもない。やったことは明らかに意図的な誤魔化しだ。真摯に反省しない態度に対し課徴金を倍にすべきだ。

この文言が安倍首相の答弁や政治家の失言の言い訳とそっくりなので驚いた。便利な日本語表現として流通し始めている。昨日も、95歳まで生きるには夫婦で2000万円の蓄えが必要とした金融審議会の報告書について「不足額を赤字という表現を使ったのは不適切だった」と麻生財務大臣が釈明した。

「魚は頭から腐る」はいつの世にも真実だ。メディアもマグドナルドの広告費をあてにしたのか、このふてぶてしい会見内容を批判もせずにそのまま報道している。誤魔化し答弁に対し、野党の幹事長もいつもどおりの皮肉だけで猛然と抗議をしない。だんだんおかしな空気になってきている。

今回はコマーシャルでの誤解を与える問題であったが、これが製品の品質にかかわることであったり、国民の安全にかかわることであったりしたら大変だ。今回のようなことを甘く見ていると、そのうちもっと大事なところで手抜きや誤魔化しが行われ、「誤解を招くようなことになった」などと言い訳をされてそれが通るようだと、社会を支えている柱がなくなってしまい破滅に至るのだ。

原子力の関連でこのようなことが起きたことはなかったのか。「福島の事故以前の安全神話」や「期日までに達成出来なくて先送りを繰り返す」、「基準値を下回ってはいるが十分に余裕があるので問題はない」はそれに類するが、今はないのか。

経産大臣が記者会見で「高速増殖炉はフランスと研究を続ける」「(原発輸出総崩れでも)日本の技術は世界から期待されている」はどうなのか。テロ対策の追加工事について、原子力規制委員会は「計画はそのとおり実施するべき。期限内に施設が完成しなければ運転は停止」としている。完成が遅れても実質的に運転継続は問題ないと思うが、規制委員会が世の中のおかしな空気に抵抗した点は評価出来る。

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