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元の役場庁舎に戻った富岡町から定期的に月二回、広報誌、行事の案内などが入った封筒が住所が町内外にかかわらず震災時に住民であった世帯に送られてくる。その中に「東京電力ホールディングス株式会社からのお知らせ」と題したA4版カラー摺のチラシ一枚がある。

6月10日に手元に届いたものは「福島第一原子力発電所の廃止措置等の進捗状況 (2019年4月25日時点)」とあり、3号機の使用済燃料プールからの燃料取り出し作業の進捗状況、1号機燃料デブリ取り出しに向けた準備作業の進捗状況、それに1・2号機排気筒解体に向けた準備作業の進捗状況が写真と図入で書かれていた。

排気筒解体については、計画が杜撰だったため移動式大型クレーンのブームが3メートル短かく解体品を吊ることが出来ず工事が延期となって全体の工程にも影響が出たとの報道があったので、注目して読んだが、「4月25日に解体装置を構内に移送し、4月25日組立が完了しました」という内容でトラブルのことは一切書いてなかった。あらためてチラシの作成日を見ると4月25日であり、今日から45日前に原稿が作成されたことになる。発行元の福島第一廃炉推進カンパニー廃炉コミュニケーションセンターに何故内容が旧いのか問い合わせると、次のようなことがわかった。 

4月25日原稿作成完了⇒5月10日印刷発注⇒5月29日印刷終了⇒5月30日富岡町広報誌に同封する印刷物の締切⇒6月7日配送担当業者が郵便局持ち込み⇒6月10日須賀川市の自宅到着原稿完了から印刷発注に15日、印刷に19日もかかっている。これでは内容が旧くなるはずだ。福島第一原発関連のニュースは地元のテレビや新聞でよく扱われているため、逐次情報は地元住民に伝わっている。今日のような情報時代に古い情報はゴミ箱に捨てられるだけだ。

最後に内容について一言。信頼はどのようにして生まれるかと言えば、なんでも正直に書いている、発表しているということから生まれる。いままで記者会見で東京電力は汚染水問題で聞かれなかったから言わなかったことなどがあった。その後、記者会見は改善されたようだが、住民向けのチラシはいいことばかり書いて、問題点やトラブルについては書かない傾向が見られる。良いことも悪いことも、むしろ反省点をきちんと書くことが信頼のもとになることをまだ十分に分かっていないようだ。

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