日本エネルギー会議

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先鋭化する温暖化懸念(7)

温暖化がこれから酷くなるのか、収まるのか。議論はともかくとして異常気象の増加による被害を直視するべきだ。その対策に追われるなかで、各国政府も根本原因の追求と対策についてより真剣に考えるようになる。
二酸化炭素の排出では、中国、アメリカ、インドの三カ国で年間の全排出量の半分を占めており、その増加傾向はまだ止まらない。これに成長著しい東南アジアやアフリカの諸国が続いている。温暖化阻止のための国際協定が作られたが、まだまだ生活水準を上げたいと思っている途上国が多く存在し、アメリカなどで自国ファーストが広がりつつある現状では、協定が守られ全体として温暖化抑制が成功するとは考えにくい。

人類は科学技術や文化では大きな足跡を残したが、政治や経済など社会科学ではその進歩や広がりは遅々たるものだ。長期的視野で各国が大同団結することが出来るだけの仕組みはいまだにない。各国が団結どころか地域ごとのまとまりや国内が分裂、分断の傾向にある。欲望をコントロールすることも不得手なまま化石燃料を使い放題にした結果に対策のしようもなくなっている。大雨で1階が浸水し始めているのに、2階では盛大にパーティーをやっているようなものだ。

自らの意思でこの状況に犠牲を払ってでも歯止めをかけようとしているのはヨーロッパのいくつかの国であり、アメリカも中国も途上国もすでに温暖化による異常気象で多くの犠牲者が出ているにもかかわらず、いまだ覇権や自国の利害にこだわって、温暖化対策ファーストではない。

フェイスブックの仮想通貨LIBERAは、既存の各国の基軸通貨や財政制度に対する挑戦であるが、温暖化についても、グローバル企業がSDGs、RE100などの取り組みを進めており、国に代わる働きをする可能性がある。
10年後の2030年頃、各国政府は大洪水やスーパー台風への備えを今よりたくさんやらざるを得ない。どの国も異常気象の被害で経済成長、人口増減がマイナスになり、熱波から人命を救うためにエアコンとそれを動かす電源、シェルター、水や食糧を確保する必要に迫られる。災害のために財政が窮乏し、2050年には国の内外で住む場所と食糧・水を求める気象難民が溢れ、今世紀終わりには人類は地中、海中、あるいは月に住むためのプロジェクトを進めなくてはならなくなっている。これが私の予想だ。

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