日本エネルギー会議

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先鋭化する温暖化懸念(14)

交通事故による死亡者は昨年全国で3532人。年間に1万人以上の死者を出していた60年代は交通戦争と呼ばれたが近年は減少傾向にある。

これに対して増加傾向が止まらないのが熱中症による死亡者数だ。ここ数年、夏の暑さがひどくなり、いまや熱中症による危険は身近なものとなっている。

今年は7月の22日から28日の2週間で11人、8月1日からわずか3日で22人が熱中症で死亡した。この調子ではいずれ交通事故死亡者数を上回るだろう。夏の甲子園の高校野球をはじめとする屋外でのスポーツイベントは、東京オリンピック後は減らさざるを得ないだろう。すでに小学校では夏に屋外プールでの授業を自粛しはじめている。

パリ協定は2050年を二酸化炭素排出実質ゼロのターゲットにしているが、そこまで状況は持つのかという感じもする。北半球が猛暑だが、南半球も昨年から今年にかけての夏(南半球では冬)、オーストラリアは全国的な猛暑でどこも40度超で逃げ場がなく干ばつもひどかった。フランスで今年夏の熱波で日本の昨年の熱中症死亡者数と同じ1500人が死亡したと報じられているが、人口からするとフランス人の方が暑さに弱そうだ。

環境省は今年7月に「2100年 未来の天気予報」(動画)をウェブサイトで公開。そのなかで、東京、名古屋、札幌などの最高気温が、全国主要都市で軒並み40度を超すと予想している。交通事故とちがって熱中症はその原因である高温が温暖化によってもたらされているので対策は日本だけでは行えず、人々に生命を守る行動を促すしかないのが辛いところだ。

そろそろ統計発表の中に火災による死亡者、交通事故による死亡者などとともに熱中症による死亡者数も登場させ、人々を啓蒙する必要があるのではないか。

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