日本エネルギー会議

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アンバランスに悩む人類(2)

人類の特徴である大きな脳は科学技術で近代文明を作り出したが、同時に地球温暖化や核兵器といった制御の効かない危険なものを作り出してしまった。このままではいずれ人類は全生物が破滅するような事態を自らの手で引き起こす可能性がある。人類の大きな欠点は、感覚で捉えたもので感情が起こり、それをそのまま行動に移すことである。ゴキブリを捕ろうと近づくと瞬時に走って逃げるが、ゴキブリには人が近づく際に起きる風を感じるセンサーがあり、そのセンサーが働くと次の瞬間、手足を全力で動かして逃げる身体的メカニズムになっているからだ。小泉進次郎が来れば、おばさんたちが握手しようと走り出すのも基本的に変わらない。人はご馳走を食べなくてもグルメ番組でご馳走を見ただけで
生唾を飲み込むように出来ている。理性を働かせて生唾を出さないようには出来ていない。

神様は人類を造るとき、理性を司る遺伝子を、感情を司る遺伝子より優越しておくことを忘れたようだ。このため宗教家は教化によってこれを是正し、教育者は教育によって人々の感情を抑制し理性的な行動をとらせるようにしているが、時間や手間がかかる割には不徹底を免れない。少なくともキリスト教、イスラム教、仏教や今までの教育システムは完全な成功を収めていない。まして人のつくった協定や法律などではとても無理だ。

そこで、人類が取り得る究極の対策は遺伝子操作によって理性を司る遺伝子を強化することしかないという結論に至るのである。犬はもともと狼のように凶暴であったが、長い年月を経て生まれながらに凶暴性は少なく人になつく動物に変えられたと考えられている。であれば、人も遺伝子編集でそうなれるはずである。感覚で捉えた事象を一旦脳で受け止め、「全体が調和し、平和であることを最高の喜びとする」まで昇華してから行動に移るように脳細胞の遺伝子を組み替える。そのように行動すればご褒美として満足感を与える脳内物質のドーパミンが最大に出るように造り変える。人を殺そうとする感情は行動に移す前に脳の中から消え去るようになる。

この結論はサイボーグの誕生のように突飛なものに思え、言い出すのには大変抵抗を感じるし、場合によっては炎上しかねないが、ある病気に罹らないように予防注射をする、あるいは脳に障害を起こした患者に対して外科手術をするのと基本的に同じである。遺伝子で病気を治す、あるいは罹らないようにする研究が行われているが、人間の感情と理性の問題についても何らかの遺伝子レベルの解決がなされると期待したい。科学技術をここまで育てあげたのだから可能ではないか。
   

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