日本エネルギー会議

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より切実な関心事(1)

トランプ大統領が「温暖化はデマだ。二酸化炭素の排出を抑制しなくてはならないと言っている連中のビジネスのためだ」とパリ協定からの離脱をした。だが、世界では多くの人が産業革命以降の人類の産業活動などによって大気中の二酸化炭素が増加し、大気圏が温室のような状態になって気温や海水温度が上昇し、各地に今までなかったような異常な気象を起こしているという国連のCOPの主張を支持している。もちろん日本政府も気象庁も主要メディアもこれを支持している。

対してトランプ氏以外にも温暖化説に異議を唱える研究者や識者がおり、「人間の活動による影響など微々たるもの。地球はまもなく氷河期に入るのでこれから気温は下がっていく」「産業活動などなかった過去の時代にも気温が高い時期が何回もあった」「気温の上昇は太陽の活動の変化によるもので、二酸化炭素の量には関係がない。温暖化した結果、二酸化炭素が増えたのだ」「脅威派の示すデータは操作したものだ」などと主張している。

家の近くの図書館で温暖化関係の本を検索してみると、8割は人類が温暖化の原因を作っていると温暖化脅威派の主張する内容であり、2割は懐疑派の主張する内容である。環境活動家グレタ・トゥーンベリさんは移動のために二酸化炭素を大量に出す飛行機を使わず列車を選ぶが、もし二酸化炭素が原因でなければ大変な見当違いで騒いでいることになる。彼女は人為的二酸化炭素説に賭けているのだ。

どちらの主張が正しいのか判断出来ないが、冷静に考えてみるとこうした論争は自分に取って本当に今必要なものとは思えない。脅威派、懐疑派の論争の決着がつくのがいつになるのかわからないのであればその論争は現実問題の解決には役に立たないからだ。自分にとって最大関心事は「今年も昨年のように大きな台風が来るのだろうか」「また、生命の危険を感じるような暑い日々が来るのだろうか」「日本にもまもなく水や食糧不足という事態が来るのか」ということである。

日本の夏がさらに暑くなり、上陸する台風のカテゴリーが上がれば、その原因が産業活動で出した二酸化炭素であろうがなかろうが、国内に安心して暮らせる場所が少なくなる。平均気温や平均海水温度が高い状態を続けていれば、世界各地で干ばつや大雨につながることから十分な警戒が必要であり、今年も高温が続くようであれば、もう悠長に温暖化の原因究明論争をやっている暇はない。すぐに人命や産業を守るためのアクションを取らなくては損害が際限なく大きなものになる恐れがある。金融機関が、二酸化炭素をたくさん排出するという理由で石炭火力の建設に融資しない一方で、ハザードマップの中にあるビルの建設に資金を出すのは私には理解出来ない。福島県郡山市の阿武隈川に近い大きな工業団地が昨年の台風19号の影響で浸水し、その後、日立製作所関連の事業所が完全撤退を決めたがこれがまともな反応だ。

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