日本エネルギー会議

  • 設立趣旨
  • お問合せ

桜を見る会

今、国会は新型コロナウイルス問題で政府と野党の間で議論が戦わされているが、つい先ごろまでは政府主催の「桜を見る会」関連の安倍首相に関わる疑惑で多くの質疑時間が使われ審議も度々中断した。野党は首相が口先だけで証拠を提出しないからいつまでも終わらないと言い、首相は企業秘密、プライバシー、警備上の問題などと追求をかわそうとしていた。この事態に与党側からいつまでもこの問題にこだわっていたのでは他の大事な問題が国会で審議されないのは良くないという意見が出てきた。しかし、野党を中心に、国のリーダーの嘘に対し見逃すわけにはいかない。他に審議事項があったとしても、この問題はそのままには出来ないという主張ももっともだ。

原発に関しても同じようなことがある。原発が事故やトラブルで停止すると、再稼働には長期間かかるのが普通だ。よく比較されるのがアメリカの原発の例で、簡単な故障であればとりあえず部品を交換して再稼働させ、原因究明と再発防止対策はそれから始める。ところが日本では、事象の確認、原因究明、対策までをセットで要求する傾向が強い。規制当局だけではなく、地元の自治体も含め原発に関しては極めて慎重だ。日本の原発の稼働率がアメリカなどに比べて低い原因のひとつとされている。

原発の安定した大量の電力を供給する長所からすれば、アメリカ方式が合理的だが日本ではその考えはなかなか通らない。その元になっているのは、原発の安全性と電力会社に対する不信感だ。先日、京浜急行が踏切でトラックとの衝突事故を起こしたが、徹夜で復旧作業をやりとげ翌朝開通させたことに驚きと賞賛の声があがった。電鉄会社はそれだけ信用されているのだろう。

原発のテロ対策工事が期限内に終わらないことで九州電力の原発が停止する。原発を動かしたまま工事をやれば良いのではと思うが、原子力規制委員会は電力会社が申請した計画期間内に工事が終了しないことを理由に停止を命じた。このままではテロ対策工事を実施中あるいはこれから実施する原発は次々に停止となり、電力会社は大きな痛手を被る。ここにも電力会社が信用されていない状況が見て取れる。

さらに、関西電力が地元と癒着し、不明瞭な工事発注をしていたこと、問題の人物から経営陣が多額の金品を受け取っていた事件の報告書が先週、第三者委員会から発表され、電力会社に対する不信感は高まるばかりだ。この不信を断ち切るために、電力会社の取り得る手段は積極的な情報公開、理にかなった説明であると思うが、それをやる勇気が試されている。

  • データベース室
  • エネルギーとは?
  • 世界と日本のエネルギー
  • 原子力の論点
  • 放射線と健康
Facebook Twitter