日本エネルギー会議

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政治家の無責任発言

「福島の復興なくして日本の再生なし」「被災者の皆様が1日も早く普通の暮らしに戻れるように全力を尽くしてまいります」「何年かかろうと事故を起こした原発の廃炉を完遂します」「事故による放射性廃棄物は最終的に福島県には置かないことにします」

安倍首相をはじめ政治家は「いくらかかっても、いつまでかかっても国はやる」とも受け取れる言い方をする。特に福島県民に対してはそうだ。だが、それらは政治家の県民に対する人気取りに過ぎない。良い例が消えた年金だ。「最後の1人まで」はどうなっているのだろうか。厚労省はいまだに年金記録を調べるために税金を使っている。その結果はどうなっているのか報告はない。厚労省は人員と予算の確保をして焼け太り状態だ。

政治家はツケを国民に負担させているだけで、国民を最初から見くびっている。失策による損害を政治家や政党が補填しているわけではない。「言うだけ番長」は無責任だ。福島第一原発の事故は国にも責任があると言っているのならなおさらだ。これに比べて、ここ数年間テレビや新聞で「欠陥製品回収のお願い」を出し続けているメーカーがあるが見上げた根性ではないか。

先週、デブリを取り出す設備に1兆円かかるという記事があつた。福島第一原発の廃炉にしても、国が工夫して費用を抑え、政治家や官僚あるいは電力会社の株主や金融業界の痛みもあって、その後に国民に負担をお願いするという順序でなくてはならないはずだ。政治家の発言を聞いているとあたかも自分が金を出すような口ぶりなのに面の皮の厚さを感じないわけにはいかない。

税金は教育、福祉、防災、国防などにもしかるべく使われなくてはならない。税金の使途として原発事故の後始末が全てに優先するなどありえない話だ。政治家がタンカを切ったために、無駄な金が福島第一原発の事故のために使われてはならない。安倍首相の国会答弁に合わせるため官僚が文書改ざんを部下に指示したのと同じだ。

原発事故の後始末についてはきちんとコスト管理をしていかなければ負担がいくらでも増すだろう。このあたりがどうなっているのか国民は知らない。結果だけ知らせられ負担させられる。それではいけないのではないか。そのやり方はいままで原発推進政策でさんざんやってきたことであり、結局、国や東京電力が信用されなくなる原因をつくることになる。デブリ取り出し設備に1兆円と聞いて、メディアなり評論家なりが疑問を呈さないのも奇妙だ。何も言わなければ認めたことになり、1兆円は電気料金で回収されることになる。

自分たちの立場を守り、人気取りをするために多くの国民を煽り、税金の無駄遣いをして国を滅ぼす。これは先の戦争で大きな痛みを伴って経験したことではないか。戦後生まれの人はこれがわかっていないようだ。だからポピュリズムに簡単に騙される。

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