日本エネルギー会議

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女王陛下の質問

昨日の朝日新聞の「多事争論」に今回の新型コロナ不況に関連した話で、この前のリーマンショック後の経済危機の際、エリザベス女王が英国の経済学者たちに「何故、誰もこの事態を予測できなかったのですか」と質問し、居並ぶ経済学者たちが凍りついたことが紹介されている。

昭和天皇もそうであったが、皇室のような立場の人は往々にして物事にとらわれず素直な気持ちで考えるので、思いがけない鋭い質問が発せられることがあるようだ。太平洋戦争中に昭和天皇が陸軍大臣に対して「何故、攻撃に出ないのか」と質問され、それまで日本軍がほとんど戦力を失っていることを報告していなかった大臣が絶句したという。戦後は、展覧会場で熊谷守一の絵を見て「こどもが書いた絵ですか」と案内役の宮本三郎画伯に質問するなど逸話には事欠かない。

我々は福島第一原発の事故の後、「何故、誰もこの事故を予測できなかったのですか」という質問を発しなくてはならないはずだった。能力がなく予測出来なかったという答えなのか、予測した人はいたがそれを組織の中で潰した人がいたという答えになるのか。たぶん両方なのだろう。

次なる質問は「何故、能力がなかった人がその地位にいたのですか」と「何故、予測した人の意見が潰されたのですか」である。事故は一昔前のものになりつつあるが、我々はまだ質問も十分にしていないのではないか。

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