日本エネルギー会議

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メルケル首相の演説

新型コロナウィルス問題でつとに評判となったのがドイツのメルケル首相の国民に向けた演説だ。日本の安倍首相の原稿棒読みの対比として語られることも多い。メルケル首相の演説の次のような一節に特に注目した。
「開かれた民主主義に必要なことは、私たちが政治的決断を透明にし、説明すること、私たちの行動の根拠を出来る限り示して、それを伝達することで理解を得られるようにすることです」

共感するとともに日本の原子力開発の状況が気になった。この文言を原発政策に当てはめて見ると、とても合致しそうもない。原発そのものが信頼を得る前に、原発推進政策を採っている政府、実施主体となっている電力会社、これを支援している団体などが信頼されていないことが最大の問題であることがメルケルの演説からわかる。ちなみに明治時代の五箇条の御誓文の第一条にも「万機公論に決すべし」とある。

一方、原発推進に反対する側もこの原則を無視はできないはず。反対以外の論を寄せ付けず、排除し、データを選択し、議論ではなく感情に訴えるなど、メルケル演説からするとやってはいけないことが多い。推進側も反対側も次に示す点について胸に手をあてて自分たちの行動を省みる必要がある。そうしなければ正しい原子力開発は出来ず、いつまでも混乱が続くだろう。

・政治的決断(の過程)を透明にすること。包み隠さず言えているか。 
・(きちんと)説明すること。都合の悪いことをぼやかしてはいないか。
・行動の根拠を出来る限り示すこと。どうせ国民は理解出来ないと思ってはいないか。
・これらをちゃんと伝達すること。その努力を惜しんでいないか。 

今回のメルケル首相の演説の正しさが、もっと日本の多くの人々に理解される必要がある。

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