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廃棄物抜きの廃炉了解

6月9日付けの佐賀新聞が「玄海2号機の廃炉了解 佐賀県と玄海町 2054年度完了目指す」の見出しで県の廃炉計画の了解を伝えている。記事は、県と町が安全協定に基づき九州電力玄海原発2号機の廃炉計画を了解。九州電力は手続き完了と準備が整い次第、工事に着手し、解体が先行している1号機の作業期間を11年延長して共に2054年度の完了を目指す。廃炉は最終段階で汚染のある原子炉を撤去するなど4段階の工程で進め、2号機は2020年度中に着手、35年かけて終了する計画となっている。

また、佐賀県側は九州電力側に「大変長い年月がかかるので気を緩めず、万全を期して」と要望し、地元自治体への積極的な情報提供なども求め、九州電力側は「作業員の確保と技術の伝承に取り組んでいく」と応じた。玄海町も同日、計画を了解し、町長は「町民の安心安全を最優先に作業に当たってほしい」と要望したと書いてある。廃炉費用は1号機が約385億円、2号機が約365億円。解体で出る低レベル放射性物質の量は推定約5810トン。九州電力が処分するが、処分地は決まっていない。報道陣の取材に対し九州電力側は「しっかり計画を立ててやっていきたい」と述べるにとどめたと書いてあるが、費用に放射性廃棄物の処分は含まれないとみるべきだろう。

記事を読んだ県民は不安や疑問を感じないのだろうか。2045年に廃炉完了というのは放射性廃棄物の処分の完了が含まれていないとしか思えない。にもかかわらず完了なのだろうか。低レベルのことしか書いてないが、もっと危険性のある中レベル高レベルの放射性廃棄物のことは数量も含め何故書いていないのか。放射性廃棄物処分場の建設、搬入など考えればあと20年程度しかない。今までの国などの高レベル放射性廃棄物処分場探しのようなやり方では20年などすぐに経ってしまう。集まった報道陣はこの点について質問はしなかったのか。「しっかり計画を立ててやっていきたい」と述べるにとどめたと書いたことでメディアとしての問題提起は出来たと考えているのだろうか。

全国各地で廃炉計画の発表が続いてきたが、どの原発でも同じような内容で、伝える報道もあらかじめ取り決めがあったように佐賀新聞と同じ書き方だ。県や町が2045年の話なので、処分について触れなくても良いとしていたら、住民に対してあまりにも無責任なのではないか。

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