日本エネルギー会議

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見えてきた再エネの主力電源化

画期的な蓄電池が古河電工で開発された。自動車や非常用などに使われている鉛の蓄電池の新製品だ。馴染みのある蓄電池でありながら同じ性能のリチウム電池とくらべてトータルコストが半額という。これは衝撃的なニュースだ。
再生可能エネルギーの出力不安定がネックになっており、北海道ではメガソーラーは蓄電池併設でなければ系統に接続してもらえない。最近ではリチウムイオン電池やNAS(ナトリウム硫黄)電池、あるいはレドックスフロー電池を併設する計画が次々に実現しているが、蓄電池のコストは常に悩ましい問題だった。

これが一気に解消するとともに、電気が余っている時間帯に充電しておきピーク時に放電することで高い価格で電気が売れる可能性が出てきた。需給逼迫時、玉が豊富になれば電力料金を下げる効果も期待出来る。電力需給全体としても理想的だ。

トータルコスト半額の新型鉛蓄電池なら再生可能エネルギーに併設しても十分に経済性がある。リチウム電池なども一層のコストダウンを迫られることになる。再生可能エネルギーに蓄電池を併設する方式が一気に普及するかもしれない。 石炭火力の9割を廃止する方針が伝えられると、再生可能エネルギーの主力電源化は実現出来るのか、原発は再稼働できるのかと心配が募った。しかし、この蓄電池の登場でそれぞれ発電する場所で蓄電をすれば揚水式水力発電所や送電線を建設しなくても需給バランスが取れる可能性が出てきた。消費する側に蓄電池を設置した方がよい場合もあるだろう。

古河電工は定評あるメーカーであり、1年半後に出荷となる計画は実現性も高いと考えられる。ソーラーパネルの性能向上でメガソーラーは近々1キロワットアワー10円を切るのは確実で、出力不安定、コスト高の懸念が払拭されそうだ。これでエネルギー基本計画にある2030年までの再生可能エネルギーの主力電源化が見えてきた。専門的なメディア以外には一般的には報じられなかったニュースだが、日本のエネルギーあるいは電力供給にとってたいへん大きなニュースであると言えよう。

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