日本エネルギー会議

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風のない夜

9月9日、BS日テレに出演した梶山弘志経産大臣はエネルギー基本計画について、「再生可能エネルギーを伸ばすには風のない夜をどうしのぐかが課題だ」と指摘した。太陽光は夜間発電しない。風は気まぐれで一晩中吹かないこともある。その両方が重なることもある。その時、大臣は少し笑った。(国民の皆さん、再生可能エネルギーが良いのはその通りですが、そう簡単ではないのです?)

だが、家庭や事務所の場合、日本の技術はこの課題をほぼ解決している。それがトヨタの開発した世界に誇る水素自動車「ミライ」の技術だ。まず、昼間に太陽光発電が発電した電気を使って電気分解装置で水から水素をつくりタンクに貯めておく。夕方になると太陽光パネルは発電しなくなるので、貯めておいた水素を使いミライに搭載されている発電装置を使い発電する。

問題は何日も雨が降り風も吹かない場合だが、ミライは普通の電気自動車の3倍の距離を走れるだけの水素を搭載している。普通の電気自動車は1軒で使う電気の3~4日分の蓄電池を積んでおり航続距離は200キロ。対してミライは3倍以上の650キロ走れるので、電気の量としては一軒で使う電気の10日分程度は使えることになる。

小型の水の電気分解装置とミライがあれば、「太陽も風もない日」が一週間続いても停電にはならない。電気から水素を作り貯蔵して使う方法(P2Gパワー・ツー・ガス)は、先日、小泉環境大臣が視察した福島県の浪江町の施設で大容量の実証試験をしている。家庭用の水の電気分解装置を量産すれば価格が下がるのは間違いないが、エネルギー転換のロスもある。10日間もミライで外出出来なくなるのも困る。

当面は、電気を貯めるのに現在100万円する市販の蓄電池を買うか、中古の電気自動車ニッサンリーフ(車体の程度が悪いものは1台30万円で買える)から外した走行用蓄電池を3台置いた方が安くて簡単だ。やはり「ミライ」に未来はないのかもしれない。

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