日本エネルギー会議

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発電機からコンセントまで

最近、異常気象による大災害に襲われることが多くなっている。昨年の北海道の大地震による停電、千葉県の大停電で判ったことは、発電所で発電機が回っていても、途中の送電鉄塔が倒れたり、家の近くで倒木により電柱が倒れたりすれば広範囲で停電か起きて、しかも長い間電気が復旧しないということだ。

発電所は立地場所によって災害の種類が異なる。海水冷却をしている原発や火力発電では海辺にあることから津波や高潮の被害に遭う可能性が高くなる。冷却装置が壊れると発電をすぐに停止しなければ発電設備が壊れてしまう。水蜜扉をつけてもどこからか海水が入ってしまえば設備全体が水没する。石炭火力では貯炭場や揚重装置、石油や天然ガスでは貯蔵タンクが損傷する可能性がある。桟橋が破壊されるとタンカーなどが接岸出来なくなり燃料の供給が長期間ストップする。

原発ではすぐ後ろが山になっていて豪雨で法面崩壊して埋まる可能性もある。
周囲の道路が被害を受けて近づけなくなることも考えられる。いずれの発電所でも構内にある変電所が飛来物で直撃される恐れがある。その先の送電線は鉄塔の倒壊、架線の切断などのリスクが高まる。こうした事故が起きれば復旧には月単位の時間が必要となる。運転中の原発であれば、外部電源喪失となり内部電源に依存するため福島第一原発のように過酷事故になるリスクが高まる。

また、送電線の途中にある変電所が災害にあえば送電はストップする。消費地においても変電所が地上のほかに地下にもあり水没の可能性がある。市街では電柱による送電が圧倒的に多く、これが強風で倒れれば架線や柱上変圧器が被害を受ける可能性が高い。また、家や施設への引き込み線が切断したり建物そのものが水没するなどの被害を受ければ危険防止のために送電をストップせざるを得ない。

こうして送電線から消費端までのどこかでトラブルが起きれば、それは直ちに変電所や発電所に影響して発電機を止めなくてはならなくなる。発電所の防災にばかり力を入れていても消費する場所までの災害対策が一箇所でも不完全な場合、発電所は停止する。今後、温暖化が進めば異常気象はもっと頻発すると考えられるので、こうした発電機からコンセントまでの洪水対策、強風対策が採られることが必要である。

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