日本エネルギー会議

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原発建設が認められる条件

原発や火発など大型電源は計画から建設に10年、運転が40~60年と息の長い事業だ。太陽光発電、風力発電と新しい電源が登場してくると大型電源の競争力が運転期間の最後まで維持できるのかという懸念が生じる。初期投資の回収が税法上の償却期間(土木建築が45~60年、機械設備が15年)で終了すれば、その後はランニングコストだけで済み極めて競争力の強い電源となる。ただし火力発電の場合はコストに占める燃料費の割合が大きいため水力発電や原発のようなわけにはいかない。

大手電力会社の場合さまざまな電源があり、それぞれ建設した時期も異なるので、平均的な発電コストで考えることになるが、再生可能エネルギーのような単発の電源であると建設した時期によって発電コストに相当の違いが出る。太陽光発電や風力発電の発電コストが、ここ10年間でそれぞれ82%、39%コストが下落している状況は毎年価格破壊が起きていると言ってもよいだろう。

今、世界各国にある原発はいずれも、原発や火力発電の発電コストが安定していた時代のものであり、今のような再生可能エネルギーが毎年コストを下げるような状況ではコストが一定でしかも値上がり傾向にある原発に投資する事業家はいなくなる。今後、国が温暖化対策として原発建設を始める政策を採るのであれば、イギリス政府がやろうとしたように建設時に国が事業者に対して長期間の料金支払い保証をすることを約束し、その費用を温暖化対策費として広く消費者に負担してもらうような制度にしなくてはならない。

果たしてこのような制度を作り、費用を負担してまで原発を造り続けることに国民が賛成するだろうか。これから先、原子力を残すため料金保証までして新しく建設が認められるようにするためには、国が「パリ協定の目標をきっちり守るには再生可能エネルギーを拡大するだけではだめで、原発が必要不可欠であること」を国民に根拠を示して説明しなくてはならない。

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