日本エネルギー会議

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浜通り地域の雇用見通し

福島第一原発の事故、第二原発の廃炉により将来、浜通り地域の雇用が減って行く懸念があるが、実際にはそのようなことはなさそうである。ここに示す図は、かつて原発の地元社会経済への貢献度を知るため福島県が東京電力の協力を得て作成したものである。

浜通り地域における原発、火力の労働者数

福島第一原発の労働者数の常住地

福島第二原発の労働者の常住地

稼働している原発1基につき平均1000人は、全国の他の地域の原発でもほぼ同じであり、定期検査時はこれが2倍以上になるが年間平均すると福島第一原発6基で6000人、第二原発4基で4000人は妥当な数と言える。その7割が地元町村に住んでいた。
東京電力の資料によれば 原発事故後は2019年10月で廃炉中の福島第一原発の作業者数が約3700人、第二原発が約1000人となっている。

島第一原発の作業者数の推移

廃炉はこれから40年以上かかり、時期による増減はあるものの平均的には4000~5000人の雇用が期待される。火力発電所は従来通りだ。
稼働中から廃炉に移行したことにより、原発関係の作業者は10000人から4700人に減っているが、これを補完するものが浜通り地域の復興のためにイノベーション・コースト構想だ。研究開発拠点設置で約400人、工業団地が造られ企業誘致がある程度成功したことで約4300人の作業者が増加した。これで原発関係の減った分をかなり補うことになる。

廃炉の初期にはほとんどの作業者が単身者あるいは単身赴任で、いわき市や南相馬市のホテルや宿舎から通勤していたが、最近では広野町、楢葉町、富岡町、大熊町に居住地を移した作業者が増えている。これだけの作業者が常駐していれば当然、家族を連れて移住してくる場合もあり、商業、サービス関連の人数も増えてくることになる。従来、浜通り地域では第一次産業(農林水産業)、第二次産業(製造業、建設業)、第三次産業(商業、サービス業、公益)の就業者比率は1対3対6であったから、第二次産業である工業団地の製造業や廃炉現場の建設業の増加はこれから第三次産業の雇用の大幅増加につながると考えられる。
 

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