日本エネルギー会議

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パブコメの悩み

私の入っている「エネルギー問題に発言する会」のサイトにはエネルギー・環境に関する選択肢に対するパブコメが多くの会員から寄せられている。私もどのようなパブコメが良いのか悩んでいる最中、8月11日のK氏のパプコメを読んだ私は、さらに頭を抱えてしまった。K氏は「原発比率を20~25%」を選択しつつ、「原発比率35%」(参考シナリオ)を望むとされている。その理由を五つ挙げられているが、私を悩ましたのは理由3.4.5だ。そこには今後の原子力推進のための条件とも言えることが書かれており、それを私なりにコピペさせていただくと次のようになる。

(理由3)
国民の信頼を回復するために、原子力関係者は総力を挙げて、過酷事故発生確率を格段に低下させ、また過酷事故となっても避難に至る確率を極小化するために、欧米の諸安全対策を導入し、福島事故の徹底的究明と反省に基づく安全強化を既設原発に適用する。
(理由4)
 国民の安心を増すために、40年以上経った原発を順次廃炉推進するとともに、安全性を強化した原発の設計・建設を早急に進める。
(理由5)
 原子力体制の信頼を取り戻すために、原子力規制委員会、規制庁の体制と有能人材抜擢などを行い、東電始め電力会社が猛反省し自己浄化の仕組みを作り、国会等の監視機能も強化しつつ、市民との対話を全国的に行う。

 以下はこれを読んでの私の感想である。
理由3に関して、欧米の諸安全対策の導入はどの程度実現するのか、まだはっきりしない。福島事故の究明は道半ばであり、国会事故調も肝心なところが不明なままであることを認めている。安全強化を全原発に適用するといっても、設備改善と異なり、国も含めての管理システムの弱点はその対策が容易に見つかるとは思えない。
 理由4に関して、順次廃炉は電力会社が抵抗するところであり、ましてや新増設を受け入れる地元を見つけることは当分出来ない情勢である。
 理由5に関して、規制庁が力をつけ、電力会社が自己浄化の仕組みを作り、国会等が監視機能を強化することは、これからの問題であり、強制出来るものでもない。実現の担保がないままでは、市民との対話をしようにも相手にされないのではないか。

 再生可能エネルギーについては、将来コストが下がることを前提として議論している。であれば、2030年の電源比率を決めようとしているのであるから、これらの条件が満たされるのは2030年で良いという理屈もある。だが、国と原子力界がこれほど信頼を失っている状況では、それは信用されるとは思えない。いままで出来なかったくせに、また空手形を出して我々を騙そうとしていると言われかねない。「0パーセントや15パーセントを選択すれば、それは国を沈没させることになりますよ」と言っても、「では、あなた方を信用しよう。任せる」とならないところが問題なのだ。この続きはまた。

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