日本エネルギー会議

  • 設立趣旨
  • お問合せ

迷いのもと

私の知っている若い家族は、人が少なくなった南相馬市では、来年小学校に進む子供の教育環境が十分でないので、中通りに移ろうかと考えていた。そのような時に、事故後すぐに南相馬市から北海道に避難していた友人が南相馬に帰ってきたことを知り、やはり南相馬で暮らそうかと考え直している。昨日、NHKのEテレでチェルノブイリ事故により汚染したベラルーシの現状をレポートしていたが、あれを見ると、若い家族はまた、やっぱり避難しようかという気にもなるだろう。
子供のためには、親は出来る限りのことをしてやりたいという気持ちは誰もが否定出来ない。「放射線は出来れば少ない方がよい」「子供や妊婦は放射線に対する感受性が高い」などの言葉は、本人たちに相当の影響力を持っている。「危険」という言葉は、「安全」という言葉よりはるかに強い力を持っている。低線量は健康上問題なしと考えている人も、怖がっている人たちから自分たちがどのように見られているかを気にしてしまう。普通の人で、そう思っていても、あえて他人に反論する人は少ない。人は自分の言ったこと以上に自分の取った行動に正当性を持たせたいものだ。
高齢者は一日でも早く区域解除が進み、自宅に戻りたい。残された寿命が少ないから、今戻らないと異郷の地で死ぬことになりかねないからだ。それより若い世代はまだ先が長いので、補償の方が大切だ。現在、警戒区域に家を所有している人は、5年間は帰還せずに、補償を100%貰い、それを資金に新たな土地での生活を再スタートさせたい。一二年で帰還すればそれは何分の一かになってしまう。それが、四町長の「5年間区域解除しない」という抵抗の理由になっています。
金で考えていると思われることには抵抗がある。原発立地地域では、金のために危険な原発を受け入れたと言われることが、もっとも嫌がられる。それと同じだ。

  • データベース室
  • エネルギーとは?
  • 世界と日本のエネルギー
  • 原子力の論点
  • 放射線と健康
Facebook Twitter