日本エネルギー会議

  • 設立趣旨
  • お問合せ

もうひとつの健康管理調査

 福島県は、県民健康管理調査を実施しているが、本日、その一環として「こころの健康度・生活習慣に関する調査」と題する調査票が避難先に郵送されてきた。この調査を継続的に実施することにより、こころの健康度や生活習慣など、状況変化を把握し、ケアを必要とされている人に支援を行なっていくという。阪神淡路大震災後の孤独死多発などを繰り返さないためなのだろう。直ぐに調査票に記入して返送した。
 放射能の健康不安を訴える人たちのことを、メディアはよく報道するが、実際には大半の県民の関心は薄く、私もこれまでに避難当初の推定被ばく線量評価はもらっているが、受診することになっている二回目の健康診断は、まだ病院に行っていない。
 それより気になるのは、例のフクシマ50の人たちの健康管理のことだ。吉田所長の体験記が出版されて、多くの人の関心を呼び戻したが、昨年以来、フクシマ50のことは、ほとんど話題にのぼらなくなった。わかっている情報は極めて断片的で、メディアも多くの作業員がその後の消息を絶っていることを報じた後は沈黙している。国を救った英雄と持ち上げた割にどうしたことなのか。
 フクシマ50は、その後どうしているかと、外国から聞かれたらどう答えるのか。放射線被ばく管理に責任のある厚生労働省や、中央登録センター、電力会社やメーカー、工事会社も下請け作業員のことには一切触れないようにしている。まさか、管理責任は下請け企業主にあるというのではあるまい。
 避難住民の被ばくは、まだ人数が十分ではないとはいえ、県立医大の調査と評価で明らかにされ、最大値でもほとんど問題ないレベルであることが公表されている。それにくらべて、桁ちがいの被ばくをしたフクシマ50や自衛隊員、消防士などの被ばく状況とその後の健康管理は、今後ともしっかりと実施されるべきであるし、事故の被ばく記録として、放射線の影響を知る上にも貴重なものとなるはずだ。
 そうでなければ、また、昔の原発ジプシーのような話になって、闇から闇へ葬り去られるという悪いイメージを国民の前に晒さないとも限らない。そんなものとは原子力界は決別したはずである

  • データベース室
  • エネルギーとは?
  • 世界と日本のエネルギー
  • 原子力の論点
  • 放射線と健康
Facebook Twitter