日本エネルギー会議

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Y社のソーラーパネル

 家電量販店大手のY社の営業マンからソーラーパネルの話を聞く機会があった。Y社はマラソンのQちゃんを起用したCMで、ソーラーを中心としたオール電化住宅の売り込みに力を入れている。営業拠点は県単位で、営業マンも連日、県内を駆け回っているという。忙しい理由は、補助金の締切が、年度末に迫っており、二月中旬に手続きに入らないと、キロワット42円の売電価格で10年間買取りが適用にならないため、駆け込み需要が旺盛なためだ。
何年か経てば、もっと性能が良く値段も安いパネルが出回るようだが、売電価格42円は今だけで、来年度からは30円台になることが見えている。パネル代は設備費、工事費の合計の70パーセントで、人件費などが下がらないのでパネル価格の下落はそれほどコストに影響しない。
 Y社の場合、外国産パネルは安いのだが、性能が低く耐久性もないため10年以上使う製品としてはお勧めではないらしい。公表はしていないが、国産品は25年大丈夫で、それなら10年を超すと、さらに10年以上タダの電気が使える。Y社の場合、広告チラシには外国産のパネルを使用した概算が載っているが、営業マンが、説明をするとほとんどの客は納得して国産パネルで契約するそうだ。
 資金力のない若い世代は家を新築する際に、外国産でもよいから付けたいと言うが、将来不要物となって問題になりそうだ。契約前に、屋根に上がったり、屋根裏まで調べたりするのは、家の強度などについてメーカー側の条件が厳しいので、メーカーから販売を断られることが多いからだ。さすがに日本のメーカーはすごい。
 電気だけは絶対に使うものだし、これから電気料金が上がるのは必至だ。となると丈夫な屋根と資金のある人は、国と他人の電気代による補助を受けてソーラーを上げ、毎月の電気代をほぼタダにしようとするだろう。一般企業が遊休地の活用で、どんどんソーラーを設置して行くのも、まったくの経済的理由と理解出来る。
 ここまで聞いて、ソーラーのコスト計算が極めてミクロであるのに対して、原発のコスト計算が、あまりにもマクロであることに気がついた。原発の場合、今回の福島第一原発の事故の被害は何兆円で、消費者にとってキロワット何銭だとか、バックエンドの費用が何兆円だとかという話だ。それに送電コストや営業コストなど不透明な部分も多すぎる。まるで、一皿いくらの回転寿司に対してカウンターに座っておまかせの高級寿司店のように思える。

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