日本エネルギー会議

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放射能より生活ゴミ

 避難した住民が一番困っていることのひとつにゴミの問題がある。3カ月に一度の一時帰宅を果たして、家の内外を掃除しても、出たゴミを捨てるところがない。かびてしまった畳も処分したい。食料品などは置いておけばネズミなどの餌になってしまう。庭で燃やすことも禁止されている。地震で壊れた家財なども一つ一つ汚染検査をすることもできず、捨てようと思うが、山積みになっている。避難者の自宅の内部がテレビ映像で出ることがあるが、二年も経つのに大震災直後の散らかった状態である。家を放棄しているのかと思ってしまうが、片付けようがないからだ。
 区域解除によって帰還宣言をした町村でもこのゴミ問題に困っている。電気や水道のインフラが復旧しても、生ゴミも含めたゴミの収集が行われなければ生活は出来ない。津波による東北地方の瓦礫の処理は進んでいるが、浜通りではそれどころか、残った住宅街のゴミ片付けもままならない状態が続いている。  
 国や自治体は除染に懸命だが、ゴミ片付けも切望している。これらのゴミも放射性廃棄物となるのであれば、仮置き場や中間貯蔵施設の問題となる。地域復活のために、放射能をトラップすることが出来る焼却炉の早期の設置が求められている。
 除染関係者の話では、家屋の除染をしていると、放射能のレベルに関係なく、どの家も持ち主から、屋根や壁面の高圧水による除染を要求されるという。理由は古い家が見違えるほど綺麗になるからだ。逆に庭木などは放射能が高くても切らないでくれと言われればそのままにするしかない。確かに、除染の終わった集落に行ってみると、人はいないが、まるで散髪したように綺麗である。目に見えない放射能も怖いが、目に見えるものはもっと気になるものだ。

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