日本エネルギー会議

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あやまった人たち

 福島第一原発のある地域では「あやまる」の言葉が、単に「謝る」ということではく、「いやいや、まいった」「こまった」「やられた」という意味で使われる。東京電力による原発事故の賠償が、始まってから、避難している人々の間では、「あやまっちまった」が流行している。避難に伴う費用や持病の悪化に伴う慰謝料など複雑な請求事務が、避難者を「あやまらせている」が、一番あやまったのは大工や植木職人などの個人事業主だ。
 田舎では、仲間内のちょっとした仕事では領収書を切らずに金をもらうことが慣習となっている。これで年末の青色申告で、売上げを意図的に抑えて利益を出さずに税金を払わなくてもすむようになる。もう何十年も税金など払ったことはないという人さえいる。税金のごまかしはギリシャだけの特技ではない。もちろん都会でも、やっているが、田舎では取引の範囲が身内のようなものだからお互い様だ。
 ところが、今回事業の損害についての賠償は、平成22年の青色申告や確定申告に記載された売上額が根拠となるので、売上を抑えていたことがアダになった。事業の賠償は平成23年から三年間行なわれるので影響はかなり大きい。これに対して勤め人の場合は、給与から会社が源泉徴収しているから、年末調整や確定申告の書類により、いままでの年収が完全に賠償される。世の中、正直者が馬鹿を見る場合がしばしばあるが、今回は「あやまった」人が多かったようだ。

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