日本エネルギー会議

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復興策の見直し

まっさきに帰村した川内村や区域解除して一年以上にもなる広野町の復興がなかなか出来ないままだ。その理由を知るためには各市町村の事故以前の雇用実態を知る必要がある。

双葉郡8町村の産業別就業者割合(福島第一原発の事故前)

 グラフを見ると、土地利用面積では多くを占める一次産業は1割から二割、二次産業でも3割程度である。人口が戻らず商店も開いているところが少ないため、第三次産業は立ち上がっていない。これでは働く場所もないのが当然だ。第三次産業で雇用が以前通りなのは、町村役場とその関連のみである。現在、川内村は県外から小規模ではあるが第二次産業である工場誘致を試みている。しかし、それらは人数的に原発の雇用のような数は期待出来ない。
 川内村や広野町の住民は、今までも働く場は主に隣町の富岡町、大熊町、楢葉町にあった。海に面する原発や火力で潤うこれらの町のベッドタウンとして、職場だけでなく、教育も買い物も医療もこれら隣町に依存していた。川内村は自然を活かした観光事業を推進していたが、もともと村だけでは経済が回らないし、生活も出来ていなかったのだ。親からはなされた子供がいきなり自立を迫られているようなものである。 
 当面、経済効果が期待できそうなのはやはり原発であり、廃炉関連、除染関連の仕事だ。川内村、広野町、浪江町の山間部、田村市など周辺の市町村は、廃炉工事、除染作業に当たる人々のためのベッドタウン、バックヤード化を意識して復興策を作ることが現実的だ。その人数がある程度定住すれば商業施設やサービス産業もそこで成立するので、産業の中心となる第三次産業の雇用が復活出来ることになる。

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