日本エネルギー会議

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福島県民の恐れ

福島第一原発の事故で現在も避難している人々が、帰還を躊躇する理由は子供への放射線影響、インフラの充実、雇用問題などいろいろだが、その一つとして事故後の福島第一原発の状況がある。

毎日のようにテレビや新聞で報道されるのは、汚染水のずさんな管理、大雨が降ると海に溢れ出る汚染水、被ばくのために現場を去っていく作業員、地下水バイパスに対する漁協の決断などどこまで続くかわからない困難な廃炉のニュースばかりだ。昨年秋には大型台風が来た。それに加えて福島沖で起きる地震の不気味さがある。

ほとんどは震度1から3程度のものだが、忘れかけていると数日連続して起きる。その場合、テレビのニュースにも必ず福島第一原発の状況を報じる。大震災直後、いままで地盤が強固とされていたいわき市で、大きな余震があり街中で地下水が湧き出すなどの現象があり、また大きな余震が起こるとの噂が流れた。小さな地震が連続すると、人々はその噂を思い出す。

先ごろのチリ地震による津波警報は、東日本大震災の大津波の記憶を呼び起こした。再び大きな津波に襲われれば、福島県の沿岸はまだ先の津波によって破壊されたままであり、震災前より無防備な状態だ。福島第一原発も同じように大津波により襲われるに違いない。そうなると4000人にも上る大勢の作業員の避難、炉を冷却する機能も含め、福島第一原発はどのようになってしまうのかとの心配が現実味を帯びてくる。4号機のプールにはまだ半分の使用済燃料が残されている。

やはり福島には東京にはない心配があるのだと恐ろしくなる。福島第一原発には、家族を避難させて単身で働いている地元出身の作業者も多数いる。東京電力は廃炉工事と福島第二原発の現状を広報紙などで知らされているが、再びの地震津波に対して施設はどうなるのか、その対策はどうなっているかについて知らされていない。国も県もこの件については沈黙している。区域解除となって帰還した場合、本当に安心して暮らせるかどうか、この不安に対してしっかりとした説明を、原子力規制委員会は自治体や住民にするべきである。

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