日本エネルギー会議

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経団連の自覚

1月1日付で経団連が「豊かで活力ある日本」の再生という提言を公表した。
内容はアベノミクスの追認あるいは支援表明が目立ち、安倍政権と経団連新体制の蜜月をうかがわせるが、提言の中で、総合課題として震災復興や原子力に触れている。

私が現役のころ、経団連は奥田 碩氏(トヨタ自動車会長)が会長で、しばしば公の席で原発に批判的な意見を述べて電力会社を困惑させていた。地域独占に守られていた電力会社は確かに日本有数の大企業ではあったが、激しい競争をしていた大企業の中では、特別な目で見られていたのかも知れない。電力会社が経団連の会長を勤めたのは、後にも先にも平岩 外四氏 (東京電力会長)だけだ。その後、経団連会長は御手洗 冨士夫氏 (キヤノン会長)、米倉 弘昌氏 (住友化学会長)となって原発に批判的な発言はなくなった。経団連には東京電力をはじめとして全電力会社、原子炉メーカーが参加しており、原発推進を旗幟鮮明にし、電源に占める割合やリプレースまで踏み込んでいる。

経団連は提言をするにあたって会員が日本中を震撼させた原発事故を起こしてしまったことを踏まえ、経団連としても原発再稼働にあたって安全確保について自陣の引き締めを図る一言があるべきではないか。今回の提言を見る限り、そのようなものはあまり伝わってこない。

(参考)経団連提言の中での震災復興や原子力関係箇所

◆震災復興の加速と新しい東北の実現
目指すべきは、-略-原発事故被害の克服に向けた息の長い取り組みを進めつつ、風評被害に苦しむなりわいの再生を含め、自立的で持続可能性の高い地域経済の再興と、誰もが安心して快適に生活できるサステナブルなまちづくりを実現することである。-略-経団連としても、地域の自ら立たんとする取り組みへの支援を中核として、官民一体で復興を積極的に推進する。

◆成長国家としての強い基盤を確立する事業環境のイコールフィッティングの確保として2020年の到達目標
・原子力の事業環境の整備
・安全が確認され地元の了解が得られた原発は全て稼働

◆2030年の到達目標
・原子力を重要なベースロード電源として活用している。(総発電電力量の
25%超)。また、技術的により高い安全性を備えた原子炉へのリプレース等も行われている。さらに核燃料サイクルの確立に取り組むなど、原子力を活用するための環境整備も進められている。

◆2020年を見据え、直ちに取り組むべき課題
・政府は原子力をベースロード電源として活用するための環境整備
・企業は原子力の安全に対する国民の信頼回復

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