日本エネルギー会議

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プロレスラー議員の質問

テレビの国会中継で予算委員会を見ていたら、プロレスラーのアントニオ猪木議員が「自衛隊機がUFOに向けてスクランブル発進をかけたことがあるか」と防衛大臣に質問した。予算委員会にふさわしい質問かどうか疑問で、また猪木議員がパーフォーマンスをやっているとしか思わなかった。だが、よく考えるとそのような質問が出る背景のようなものがないとも言えない。

インターネット社会の出現で、アメリカ政府のコンピュータシステムが北朝鮮から攻撃を受けるようになり、世界中から誰でも情報攻撃によって社会不安を引き起こせる。オウム真理教の麻原のように大金を投じて大型ヘリコプターを購入しなくとも、僅か1万円で販売されている無線操縦のドローンでサリンを散布することが可能だ。高速道路に飛来すれば大事故が起きる。

9.11の後、原発が大型機で攻撃されないか話題となったが、真上からの攻撃や海面すれすれの飛行は難しいとされた。だが、ドローンのように空中停止ができれば話は別だ。福島第二原発の周辺の道路には撮影禁止の看板があるが、ドローンを使えばどのような警備がされているかも簡単に撮影が出来る。フランスでは原発の上空にドローンが飛来したことが何回も報じられている。

原発や火発と大都市を結ぶ送電線や開閉所はドローンのような飛行体の格好の攻撃対象となり、その対応は電力会社や今度出来た送電網管理の独立機関では手に余る。送電が止まれば原発は停止し冷却のために直ちに非常用ディーゼル発電機が起動するが、それは100パーセント確実ではない。大都市では長時間停電により死者が発生する可能性が高い。全国の高速道路の路肩に予備の高圧送電線をしっかり埋設することは出来ないものか。

口を開けば「国民の生命と財産を守ることが我々の役割だ」(富岡町の消防団長も訓示の時は必ず使うが)と言っている首相は、世界に先駆けて直ちにドローンの所有や使用に関する厳重な規制をすべきであり、プロレスラー議員の質問に苦笑している場合ではない。

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