日本エネルギー会議

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甘い想定

「ファックスを受け取る側が、ファックスの前で待機しているような訓練ではだめだ」と、福島第一原発の事故前も、事故後も緊急時訓練の想定が甘すぎることを指摘してきたが、21日付けの地元紙が報じた福島県の防災訓練の内容には唖然とするしかない。

見出しは「原子力災害時の通信手段を確認 福島県が連絡訓練」とあり、「県は20日、福島市の県自治会館で原子力災害を想定した防災通信連絡訓練を行った。東京電力福島第一原発事故後、年4回実施している訓練で、今年度は初めて。20日午後2時半、東電福島第二原発で電源喪失のトラブルが発生した-との想定で実施した。東電から連絡を受けた県原子力安全対策課の担当者が、双葉郡の市町村や地方振興局など県の出先機関、県警本部や消防にファクスでトラブルの概要を送信。その後、電話で送信先の担当者と直接連絡を取り、緊急時の手順を確認した。」という記事。

4年前の福島第一原発の事故の際、電話やファックスは全部問題なく通じただろうか。電源喪失のトラブル発生には大きな自然災害などが絡んでいるはずで、通信設備がすべて無事で混雑もないなどとは到底思われない。たとえ設備が健全でも通話殺到で携帯電話もすぐにつながらなくなる。

福島第一原発の事故では、各所管官庁や国の機関などとの連絡に問題があり、スピーディーの情報を受けた県職員が誤って消してしまったというミスもあったではないか。国からの連絡でなく東電からの連絡を起点にしているのもおかしい。年4回も訓練を実施しているのであれば、今回のような訓練はもっと中身を変えて応用動作が必要になるような設定にすべきではないか。記事には写真もついていたが、メディアの淡々とした伝え方も事故前と変わらないのが気になる。日暮れて道遠しだが、私のこの落ち込んだ気持ちをなんとか立て直さねばならない。

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