日本エネルギー会議

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再稼働した川内原発についての心配事

川内原発は再稼働したが、これにタイミングを合わせて桜島が噴火の予兆を示した。これからも九州電力や現地スタッフの苦労はなくなることはないが、遠く福島からも、いくつかの心配事を述べておきたい。

まず、過去の大きな事故は同じ原因では起きていないということ。次に起きる事故は福島第一原発の事故の原因とは同じではない可能性が高い。今年に入って福島第一原発の廃炉現場で起きた死亡事故3件はいずれも異なる原因だ。私の現場経験からすれば、安全対策は直近で起きた事故に注目していると必ずといってよいほど次には違う原因で事故が発生するものだ。しかるに今回行われた対策は原則として福島第一原発の事故を参考にしている。そこが心配なところだ。別の原因や経過での事故想定を至急いくつか作り上げるべきだ。

つぎに、鹿児島県や薩摩川内市は報道で知る限りかなり甘めの想定で避難計画を作成し訓練をしている。それではだめだとは言わないまでも明らかに不十分である。それは昨年、県の関係者からお問い合わせがあった際に申し上げておいたが…。想定を厳しくすれば計画が作成できず、訓練が成立しないということだろうが、福島第一原発の事故が曜日や時間、天候がかなり恵まれた条件で発生していることを忘れてはいけない。そこも心配なところだ。

先日、テレビ朝日のニュースステーションで、岩手県石巻市の市役所が津波の際の行動について職員に聞き取り調査を実施し、その成果を遠く離れた高知市の市役所で活かそうとしているというニュースを報じていた。双葉郡の町村は住民の撮った当時の写真などは募集しているが、職員の聞き取りはどこまでやったか定かではない。不十分なら今からでも役場職員などに震災当時、原発事故当時の聞き取りをやるべきだ。

大きな被害を受けたJR東日本の労組の奮闘ぶりを記録した冊子を昨年頂戴したが、これでなくてはならないと膝を打つ内容だった。職員の経験談は各立地地域の自治体の災害対策や避難計画に絶対に参考にするべきだ。事故当時の役場の職員も退職した人もいるし、記憶も薄れてきている。薩摩川内市役所の職員が双葉郡に来て関係者から話を聞いたというニュースはまだ聞いたことがない。そこも心配なところだ。国は各自治体に対して避難計画作成に関して支援をしていると言っているが、福島の調査をして福島の経験が活かされるようなアドバイスが出来ているのか知りたいと思う。

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