日本エネルギー会議

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ふくしまのイメージ

福島第一原発の事故後、国内外では事故は「フクシマ」「FUKUSHIMA」などと呼ばれ、福島県と原発事故は一体のイメージとされている。チェルノブイリやスリーマイル島の事故では事故が起きた原発のある限られた場所を表したが、福島第一原発の事故の場合は、何故か県の名前になってしまい県全体が立ち入り出来ない状況になったと誤解している外国人もいて、風評被害は全県レベルになっている。原発反対派が好んで「フクシマ」と呼ぶのはわかるが、政府要人も海外で不用意に「フクシマ」と言っているのではないかと心配だ。

そうなったのは福島第一原発が大熊町と双葉町にまたがって立地していたこと、原発の名称が福島第一であったことによるのではないか。もし、大熊町だけに立地し、東京電力も大熊原発としていたら、「オオクマ」「OKUMA」などと呼ばれていたかもしれず、福島県全体がイメージダウンすることはなかったかもしれない。他の原発では県の名前が入ったものはない。

日本人は「チェルノブイリ」という言葉を聞いたとき、どのようなイメージを持つだろうか。史上最悪の原発事故、消防士などの被ばくによる死、町全体の避難と移住、世界中にばらまかれた放射能、そしていまだに高い線量を放つ核燃料を閉じ込めるための石棺、立ち入りが禁止されている周辺の広大な土地といったところだろうか。史上初の原子炉のメルトダウンを起こしたスリーマイル島の事故はチェルノブイリ事故と比べると、大いに世間を騒がせはしたが、被ばくはたいしたことはなく、燃料デブリの取り出しは既に終わっている。何よりも同じサイトにある他の号機が運転を続けていることからイメージはチェルノブイリほど悪くはない。

現在、外国人は「フクシマ」にどのようなイメージを持っているのだろうか、今後、「フクシマ」のイメージが「チェルノブイリ」のようなイメージにならないためには、先ごろ原子力規制委員の一人がコメントしたようなデブリの取り出しを諦めて石棺にするようなことはあってはならない。廃炉に伴うデブリや高レベルの放射性廃棄物、除染による放射性廃棄物の行き先も決めてそこに安全に保管し、現在は立ち入りが制限されている帰還困難区域も含めて人が自由に立ち入ることが出来るようにする必要がある。

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