日本エネルギー会議

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原発の人工知能化

人工知能の発達が加速している。グーグルが開発した人工知能の「アルファ碁」が韓国人の「世界最高の棋士」を破り、夢と思っていた自動運転の車が公道を走っている。自動運転もいよいよ実用の域に達したようだ。最近の人工知能の凄さは、人工知能が人から与えられるのではなく、自立的に経験から学ぶようになったことだ。この学習法をディープラーニングという。

自動運転の普及により自動車事故やそれによる死者が劇的に減るだろう。人間の運転者ほど危ないものはない。人間はよそ見をしたり携帯電話を使いながら走ったり、スピードを出しすぎたり絶えず危険との隣り合わせで運転している。自動運転の車は安全性を高めるため、自動運転システムのハードやソフトに問題が生じていないかを絶えず自動的にチェックしてくれる装置をビルトインしてある。これは原発の中央制御室で運転員の操作を主任や当直長が見守っていたり、ベテラン保修員が現場を絶えず巡回したりしているのと同じことだ。

最近の原発の中央制御室は以前に比べるとモニターが増えて、一見自動化が進んでいるようだが、いわゆる人工知能と呼べるようなものではない。もちろん現場を保修員が四六時中巡視しているわけではない。これからの原発は人工知能を運転やメンテナンスや危機管理に取り入れて、より合理的な運営をするようにするべきだ。自動で操作や機器をチェック出来るようにすることでミスや改ざんもなくなりスタッフの負担が少なくなる。

事故やトラブルの際には、過去のあらゆる事例をディープラーニングした人工知能が、最も適切な対策案を瞬時に示してくれる。作業中の人の動きもデーター化されて、最適な動きを教えてくれる。教育や人事配置など管理面でも人工知能が使え、稼働率の向上や保修コストの低減をもたらすはずだ。人工知能は原発の運営において安全性と経済性の両面に画期的な向上をもたらすはずで、原発が競争力のある電源として生き延びるためには、人工知能の導入を急がねばならない。

人工知能は科学技術の性として、良いことにも悪いことにも使われる。人工知能を犯罪や戦争に取り入れる動きもすでに始まっている。より巧妙な原発テロに対抗するためにも、早急に人工知能を原発運営に取り入れる必要がある。例えば、原発内への出入管理は最新の顔認証システム導入により精度が格段に上がり、立入者の負担も軽減されている。だが、顔はパスしても頭が洗脳されている場合があるから、さらに行動や物品に関しても人工知能に見張ってもらわねばならないだろう。

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