日本エネルギー会議

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真の電力安定供給回復に向けて着実な道を歩め

九州電力川内原子力発電所1号機(鹿児島県薩摩川内市、PWR、出力89万Kw)が8月11日に再稼動し、2013年9月から続いていた「稼動原発ゼロ」の異常事態にようやく終止符が打たれた。福島事故を受けて全面的に見直された原発の新規制基準が施行されたのは2013年7月。当初、半年間程度といわれた安全審査は2年1カ月もの長期間を擁し、やっと審査申請した原発の1機が再稼動した。

この間、電力各社は「現役引退」した老朽火力発電所の稼動再開、定期点検の延期措置などといった緊急対策を駆使して、安定供給に務め、大停電をしのいできたのが現実だ。その影響から総発電量に占める液化天然ガス(LNG)、石炭、石油といった化石燃料依存度は全体の9割近くにまで達している。

◆これ以上の「緊急対応」継続は国を滅ぼす
原発稼動停止に対応するための化石燃料調達による燃料費負担大幅増は、電気料金の引き上げをもたらした。電気料金は東日本大震災前に比べ、家庭向けで25%、産業向けが38%も上昇。電力多消費型産業の経営に大きな打撃を及ぼし、中小企業の中には廃業に追い込まれるケースも生まれている。

こうした状況を冷静に見つめれば見つめるほど、「稼動原発ゼロ」がもたらすマイナス影響の大きさを実感するのが合理的、常識的な感覚なのではないだろうか。エネルギー資源に乏しい我が国が、このまま高い化石燃料依存度を維持していたら、経済や国民生活にさらなる悪影響を与えるだけでなく、国の安全保障確保にも支障をきたすことが避けられない。

改めて、「原子力ゼロ」がもたらす真相を十分に検証するべきだ。川内原発1号機の再稼動を、長く続いた「緊急事態」にピリオドを打ち、日本の電力安定供給につながる「第一歩」と認識し、早期にエネルギー政策の正常化へと向かうことを切に願わざるを得ない。

2015.8.12
日本エネルギー会議事務局

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